高収入の副業をしていると誰かが言えば、大抵の人は何て羨ましいと思うはずです。
何しろ現代の日本は非正規労働者が労働人口の4割を超える時代、サイドワークどころか本業の仕事ですらアルバイト程度の給与しかもらっていないという人間も、決して少なくはありません。
しかしそれはあくまで内情についてよく知らない外野から見た場合の話です。
実際にはサイドワーカーにはコストパフォーマンスが良いがゆえの苦労があるものなのです。
毎日のように本業の仕事が辞めたくなる
世の中には生き甲斐であったり、社会への貢献を考えて働いているという、意識の高い社会人もいるでしょうが、大多数の人間にとっては仕事とは、生活するための資金を稼ぐ手段に過ぎません。
それゆえにサイドワークで十分な収入を得られている現状があると、本業でストレスのたまる場面に出くわすために退職して、サイドワークの方を本業にしてしまおうかと悩んでしまうものです。
こうした選択は上手くいく場合もあれば、失敗する場合もあり、それゆえに悩みはつきません。
また優秀な人ほどサイドワーク側の関係者から、本業をやめてこちらに集中して欲しいと頼まれることが増えてきます。
自分が必要とされているという感覚は、社会的動物である人間にとって大きな快感であるため、誘惑に負けて本業化してしまう人もいますが、副業系の業務というものは収入が良くても社会的信用が低い場合があるので、退職するべきではなかったと後悔するケースもあるようです。
特に男性の場合は堅い仕事についてるかどうかは、プライドに関わってくるためこの傾向が強いです。
お金の使い方が雑になってしまう
収入の良いサイドワークが出来ている人間というのは、本業の収入もあいまって一般的な労働者よりも年収が高くなる場合が多いです。
他人よりもお金持ちであるというのは、普通に考えれば素晴らしいことですが、意外なことに高収入サイドワークを実現しているのに、生活が楽になった実感はないという人は少なくありません。
その原因は単純明快で収入が増えた分だけ、支出に対する節約の意識が薄れてしまうからです。
サイドワークといえども仕事には変わりなく、それを行っていく上でそれなりにストレスや疲労は蓄積されます。
そうしたストレスを解消するために、豪華な食事や旅行を楽しむ回数が増えてしまい、収入は増えれども貯金はそこまで増えないというパターンにはまってしまうようです。
これからサイドワークを頑張ってみようと考えている人は、ぜひ収入が増えたことに油断せず、最低でも3年は今と同じ生活水準を保つことをおすすめします。
一度でも生活水準を上げてしまうと、以前のレベルにそれを戻すことはなかなかに困難になるからです。
身体を痛めやすくなる
サイドワークで出来る仕事というのは、多種多様ですがその多くが座って働く仕事です。
そのため本業でもデスクワークをしているという人だと、1日の中で机に向かっている時間が、普通のサラリーマンなどよりもかなり長くなり、腰や肩などを痛めやすくなってしまう場合があります。
長時間労働によって身体を壊してしまえば、サイドワークはもちろんのこと本業の業務やプライベートにも悪影響が出てしまいます。
こうした事態を防ぐためにも、サイドワークを行う際は適度に休憩を取りながら、休日はマッサージなどを受けに行くなどして、身体にダメージが蓄積しないようにする工夫が大切です。
特に30代から40代に差し掛かると、20代の頃のようなペースで仕事をしてしまうと、身体がついていかなくなる場合が多いので、最近どうにも身体が重くて辛いと感じた時は無理せずにサイドワークを休止したり、仕事のペースを落としましょう。
お金を稼ぐことは資本主義社会で生きる私たちにとって大切なことですが、そのために一つしかない自分の身体を壊しては本末転倒です。
お金を稼ぐことに人生を支配されてしまう
身体を痛めてしまうことが、サイドワーカーのフィジカル的なリスクだとすれば、こちらはメンタル的な意味でのリスクです。
お金を稼ぐという行為はある種のゲーム的な要素があります。
そのためコストパフォーマンスの良いサイドワークが出来てしまうと、預金の残高を増やすのに夢中になって、朝から晩まで仕事漬けになってしまう人たちがいます。
当たり前の話ですが、私たちが一生懸命働いてお金を稼ぐのは、それによって自分や家族が幸福に生きられるようにするためです。
しかしこの当たり前がお金を稼いでるうちに、分からなくなってしまいお金を稼ぐこと自体が目的化してしまうのが、資本主義の恐ろしいところです。
子供たちに不自由のない生活をさせてあげるために、サイドワークを始めたのに朝から晩まで仕事ばかりをして、子供たちと遊んでやることがなくなった、そんな本末転倒な生き方をして後悔をしないためにも、サイドワークをする際は、常にビジネスとプライベートのバランスを考えながら、趣味や家族と過ごす時間も大切にしていきましょう。